仕事やプライベートなど、日常的にパンプスを履く人も多いのではないでしょうか。パンプスは足がきれいに見えたり、デザインが豊富だったりする点が魅力ですが、毎日履いていると臭いが気になることもあります。
本記事では、パンプスが臭くなる原因と対策を解説します。履き方やお手入れなど、ちょっとした工夫で臭いを防げる可能性があるため、参考にしてください。
目次
パンプスが臭くなる主な原因
そもそも、なぜパンプスは臭くなるのでしょうか。主な原因として以下の2つが考えられます。
【原因1】足の裏から出る「汗」と「雑菌」
1つ目の原因は、足裏の汗と雑菌です。足の裏は顔や脇の下などとは違って、目に入りにくい部分なのであまり実感がないかもしれませんが、汗を出す「汗腺」という器官が多く存在しています。足の裏は汗をかきやすく、体温の影響で温度も上がるため、パンプス内が蒸れて雑菌が繁殖し、臭いの元となります。
雑菌が繁殖すると臭くなるのは、雑菌が栄養素として取り込んだ、汗・皮脂・古い角質を分解するときに出る成分が不快な臭いだからです。
【原因2】疲労や不規則な生活
2つ目の原因は、疲れや不規則な生活です。疲れが溜まっている人や生活習慣が乱れている人は、肝臓や腎臓がきちんと働かなくなり、尿として排出されるべきアンモニアが足の裏から排出されてしまうからです。これは鼻をつくような独特な臭いで、疲労臭とも呼ばれています。
また、汗が大量に出やすい多汗症の人や強いストレスを感じている人、内臓疾患などの影響で免疫力が下がっている人も、臭いが発生しやすい傾向にあります。
パンプスが臭くなりやすい人の特徴
パンプスが臭くなりやすい人には特徴があります。臭いが気になる人は、当てはまる部分がないか思い返してみましょう。
【特徴1】通気性の悪いパンプスを履いている
まずは通気性の悪いパンプスを履いている人です。通気性が悪いとパンプス内に汗がこもって蒸れやすくなるため、臭いも発生しやすくなります。特につま先は空気が滞りやすく、汗も乾きにくい部分です。
臭いが気になる人は、空気がこもりやすいビニールやゴム、革素材を避けましょう。季節によっては、つま先が開いているオープントゥパンプスを選ぶとよいかもしれません。
【特徴2】ストッキングやタイツを履いている
ストッキングやタイツが臭いの原因になることもあります。一般的なストッキングやタイツは、ナイロンやポリウレタンなどの化学繊維で作られています。ナイロンやポリウレタンは、臭いを吸収しやすいのに汗はほとんど吸収しないことが特徴です。
ストッキングまたはタイツにパンプスを長時間履いていると、吸収されなかった汗と体温によってパンプス内は高温多湿状態になります。その結果、雑菌が繁殖して臭いが発生しやすくなります。ストッキングやタイツに付着した臭いや雑菌が洗濯しても落ちきれず、臭いが酷くなるケースもあるため注意が必要です。
【特徴3】同じパンプスを履き続けている
パンプスは1日履いただけでも汗で蒸れてしまうことから、本来であれば汗を乾かしてから履くことが理想です。しかし、「履き慣れているから」「お気に入りだから」といって、毎日同じパンプスを履いていると、前日の汗が乾ききっていないところに新たな汗が加わることになります。
するとパンプス内は常に湿度が高い状態になり、汗や雑菌が溜まり続けるため、パンプスに臭いが染み付いてしまいます。
パンプスの臭いを抑えるための対処法
パンプスの臭いを抑えるための対処法はいくつかあります。臭いが気になっている人や、臭いを予防したい人は意識してみてください。
【対処法1】ローテーションでパンプスを履き替える
毎日同じパンプスを履き続けていると汗や雑菌が溜まりやすくなります。そこで、パンプス内を乾燥させる時間を作り雑菌の繁殖を防ぎましょう。パンプスを何足か用意しておき、1日履いたら最低でも1日、可能であれば2~3日は休ませるようにします。ローテーションで履き替えるようにすると、パンプスが長持ちするメリットもあります。
【対処法2】中敷き(インソール)を入れる
中敷き(インソール)を入れておくこともひとつの手段です。中敷きを入れることでパンプスに汗が染み込まなくなり、雑菌の繁殖を抑えられるからです。中敷きを選ぶ際は、消臭・防臭・抗菌加工が施されているものを選びましょう。洗って使えるタイプや使い捨てタイプなどがあるので、コスパや使いやすさを考慮して自分に合ったものを見つけてみてください。
【対処法3】オフィスでは別の靴に履き替える
仕事でパンプスを履く場合、可能であればオフィスに着いたら靴を履き替えることをおすすめします。履いている時間が短ければ短いほど、雑菌が繁殖しにくくなるからです。例えば、通勤はパンプスで、勤務中はサンダル・ミュール・スリッパ・スニーカーを履くなどです。
勤務中はパンプスでなければならない場合は、通勤専用のパンプスを用意したり、通勤をスニーカーにしたりするのもよいでしょう。
【対処法4】通気性のよいストッキング・タイツを履く
ストッキングやタイツの種類も意識してみてください。ストッキングやタイツには防臭加工や防菌加工が施されたものがあり、防臭効果が期待できるものを履くだけでも臭いを抑えやすくなります。また、つま先が5本指に分かれているストッキングを選ぶと、足の指が詰まらないため蒸れにくくなります。
【対処法5】足のお手入れをして清潔にする
パンプスだけでなく、足をお手入れして清潔に保つことも大切です。足を清潔にしていると雑菌も繁殖しにくくなります。石鹸を泡立てたら、足の裏はもちろん、角質やストッキングなどの繊維が残りやすい指の間まで丁寧に洗いましょう。
洗った後は角質パックをする、保湿をするなどしてケアをすると角質が落ちにくくなります。こまめに足の爪を切り、爪垢が溜まらないようにすることもポイントです。
【対処法6】保管する際は靴箱に除湿剤を入れる
靴箱は湿気が溜まりやすいため、除湿剤を入れて湿気や蒸れを防ぎ、雑菌の繁殖を抑えます。除湿剤の種類は置き型タイプやシートタイプ、天日干しをして繰り返し使えるもの、消臭効果が期待できるものなどさまざまです。オフィスで履き替える人は持ち運びができるタイプを持参し、履き替えたら入れておくこともおすすめです。
また、靴箱は定期的に開けて風を通す、長期間履かない靴はしまいっぱなしにせず風に当てるなどして、湿気が溜まらないようにしましょう。
パンプスの臭いが気になったときの消臭方法
パンプスにすでに気になる臭いがある場合は、以下の4つの消臭方法で対策ができます。
【消臭方法1】重曹をパンプスの中に入れる
重曹は消臭効果が期待できる他、雑菌が繁殖するのを防ぐ効果があるとされています。使い古しのストッキングに大さじ2杯程度の重曹を入れて口を縛り、パンプスの中に入れて一晩置いておきましょう。
ストッキングがない場合は、100円ショップなどでも購入できるお茶パックや、だしパックで代用できます。消臭効果が期待できる期間は2~3か月程度となるため、時期が来たら交換します。使用する重曹は、食品用でも清掃用でも構いません。
【消臭方法2】10円玉をパンプスの中に入れる
身近な10円玉を使った消臭もできます。10円玉には殺菌効果があるとされている銅が使われているからです。消臭方法も簡単で、1足ごとに10円玉を5~10枚程度入れて敷き詰めるだけです。ちなみに、新しい10円玉を使うと効果が出やすいといわれています。汚れた硬貨を敷き詰めると不衛生なので、きれいに洗ってから入れるとよいでしょう。
【消臭方法3】消臭グッズを使う
消臭グッズをこまめに使うと臭いが取れやすくなります。以下のようにいくつか種類があり、それぞれ特徴が異なります。
- ・スプレータイプ:速乾性があり手軽に使える
- ・ミストタイプ:有効成分が細部まで行き渡りやすい
- ・パウダータイプ:一定時間置くことで高い効果が期待できる
他にも消臭ボール、シューキーパー型、脱臭袋などさまざまなグッズがあります。
【消臭方法4】定期的にパンプスを洗う
布製や合皮製など、洗える素材であれば定期的に洗いましょう。表面の汚れを軽く落としたら、おしゃれ着用の洗濯洗剤をスポンジに付けて表面を優しく撫でて洗います。内側はスポンジでしっかり汚れを取り、洗剤が残らないように洗面器などに水を張って振り洗いをします。洗った後は陰干しで完全に乾かせば完了です。
スエード・革・エナメルなど洗えない素材は、靴専用のクリーナーまたは除菌シートで汚れを優しくふき取ります。革靴の場合はクリーニングができる店舗もあります。
まとめ
パンプスの臭いは、汗や雑菌、疲労臭などが主な原因になります。臭いを防ぐためには、毎日同じパンプスを履かないようにしたり、パンプスだけでなく自分の足もきれいにお手入れしたり、保管状態に気を付けたりすることが大切です。すでに気になる臭いがある場合は、今回解説した消臭方法を試してみてください。
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